公演レポート

7月26日(土)「ひなたやま映画上映会『百日紅~Miss HOKUSAI』」

ひなたやま上映会
7月26日(土)「ひなたやま上映会『百日紅~Miss HOKUSAI』」を実施しました。
毎年ご好評をいただいている「ひなたやま上映会」。
今年度は、開催中の展示企画『復刻版浮世絵版画展 北斎 ひらこう!アートの世界』にちなんで、葛飾北斎の娘が主人公のアニメーション映画を上映しました。

原作者は杉浦日向子(すぎうらひなこ)さん。江戸の風俗を生き生きと描くことに定評があり、NHK総合テレビ「コメディーお江戸でござる」で解説コーナーを担当するなど、時代考証における第一人者であり、数々の作品を世に遺した文筆家でもあります。

北斎と過ごしていたであろう日々、時に絵師としての心得が盛り込まれた台詞もあり、なるほど、と感心させられるシーンも。
お栄(後の応為(おうい))を通じて描かれるその時代ならではの風習や価値観が、時代を経て様々に変化しながらも現代を生きる我々においてどういった影響をのこしているのか。
社会通念の比較としても大変興味深い映画でした。

大河ドラマ『べらぼう』で描かれているのとほぼ同時代ということもあり、江戸時代の趣を感じていただけるひとときになりました。

(C)2014-2015 杉浦日向子・MS.HS/「百日紅」製作委員会

<アンケートより>※原文ママ
・北斎とその娘、家族について興味があったのでおもしろく観ることができた。
・お栄の人生を知らなかったので、知ることができて良かった
・当時の生活の様子がよく出ていて興味深かった
・この映画をきっかけに今秋公開映画北斎の娘の作品も楽しみになりました

現在、当館では8月29日まで(8月10日~17日は休館)触って感じていただける『復刻版浮世絵版画展 北斎 ひらこう!アートの世界』を開催中です。映画と同時代に描かれていた作品を、現代の職人たちの技術により復刻。版画の手しごとを、ぜひお手に取ってご覧ください。

葛飾北斎≪桔梗に蜻蛉≫(復刻版浮世絵版画、部分写真)
協力:アダチ版画研究所 / 公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団

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